夏川草介著の『本を守ろうとする猫の話』を読みました。
著者は『神様のカルテ』で知られる夏川草介先生です。
この本では、日常、冒険、ファンタジー、そしてちょっぴりの青春を楽しめると同時に、「本の力」について教えてくれます。
なぜ人々は本を読むのか? なぜ受け継がれている本があるのか?
この本ではそれらを教えてくれるんです。
また、著者である夏川草介先生自身が解説を行っており、大事なことをより深く伝えているため、ぜひ最後まで読んでほしい本となっています。
これから読書をはじめたいと思っている方に特におすすめです!
作品情報
書名: 本を守ろうとする猫の話
著者: 夏川草介
出版社: 小学館
ページ数: 222ページ
単行本・文庫本
Kindle版有・Audible版有(2024年4月現在)
この本をおすすめする人
- 本そのものが好きな人
- 猫が好きな人
- リアルとファンタジーどちらの要素もある本が好きな人
- これから読書をはじめたいと思っている人
あらすじ
高校生である夏木林太郎は、古書店を営む祖父と二人暮らしをしていた。
しかし突如祖父が亡くなってしまい、面識のなかった叔母に引き取られることになってしまう。
叔母のもとに引っ越すために古書店の本を整理していると、一匹のトラネコが現れる。
トラネコは本を守るため林太郎の力を借りにきたのだという。
読んだ動機
猫が好きなので読んでみようと思いました。笑
イラストがなくとも猫が登場するだけで読みたくなります。
感想
読み始めは「日常もあるちょっとした冒険ファンタジーか~! 本を守って終わりかな?」と思っていたんですが、それだけじゃなかった!
もちろん冒険ファンタジー部分も面白いけど、この本では本が持つ力を教えてくれるんです。
本を読むことは大切なことだって沢山の人が言ってますよね。
それはなぜか。
「“人を思う心”、それを教えてくれる力が、本の力だと思うんです。その力が、たくさんの人を勇気づけて支えてくれるんです」
『本を守ろうとする猫の話』夏川草介
林太郎は本は知識を増やしてくれたり、価値観を知ることができるとも言っていますが、これについてはみなさんも「本の良いところは?」と聞かれてすぐ出てくる答えではないでしょうか。
しかしそれだけじゃなくて、本って登場人物の心の内を見れて、こういう行動の時はこんな気持ちだったんだな、とかこういう気持ちの時はこうしてあげたほうが嬉しいんだなとか、自然とどうすれば周りの人が喜ぶか知ることができますよね。
現実世界ではそういった気持ちの確認ってなかなかできませんし、本って本当に多くのことを学べるんだなと思いました。
続編である『君を守ろうとする猫の話』もすでに出版されています。
こちらも気になるので、また読んでみようと思います。
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