太田忠司著の『ぐるぐる、和菓子』を読みました。
表紙にも美味しそうな和菓子が描かれていたり、タイトルからも分かるように、和菓子に関する物語です。
主人公である涼太が和菓子職人を目指し、理系の大学院に進むのをやめ、製菓専門学校に通い始めます。
そこで出会った個性溢れる仲間たちと、涼太はどんな職人になっていくのでしょうか。
その成長を一緒に見守りましょう。
作品情報
書名: ぐるぐる、和菓子
著者: 太田忠司
出版社: ポプラ社
ページ数: 334ページ
文庫本
Kindle版有 (2024年7月現在)
この本をおすすめする人
- 自己肯定感が低い人
- お菓子が好きな人
- やりたいことが見つからない人
あらすじ
理系大学生の涼太は普通の料理も科学的に検証してしまう変わり者。
そんな涼太はある日、今まで出会ったことがないほど美しく、美味しい和菓子と出会う。
その和菓子に魅せられた涼太は、大学院に進学することをやめ、和菓子職人になることを決意して製菓専門学校に通うことにした。
個性溢れる仲間たちと日々お菓子作りに励むが、自分が求めるものはすぐに作り出せるわけもなく──。
つまづきながらも少しずつ前に進む物語。
読んだ動機
和菓子が好きなので気になりました。
お菓子だけじゃなくて食べ物をテーマにした物語って、ほっこりするものが多いので好きです。
感想
自己肯定感が低い人や、やりたいことが見つからない人に本当におすすめです。
主人公の涼太ではなく、製菓専門学校で出会う寿莉がこのタイプ。
同じ班の仲間がしっかりとした動機や目標をもって製菓専門学校にきている中、寿莉は他にやれることもなく、昔おばあちゃんにホットケーキを褒められたから進学しました。
自己肯定感が低い寿莉はそんな自分を情けなく思ってて、それがこっちも苦しくさせられました。
人に褒められたからその道に進むって素敵なことだと思うけど、実際自分が寿莉の立場に立ったら同じことを思うかもしれません。
そんな寿莉が仲間たちと学びながら勇気を出して行動するようになったのを見て、私も頑張ろうと思えるようになりました。
製菓専門学校を卒業した後の話も少しだけあって、みんな進みたい道へ少しずつ進めていたから安心しました。
きっと現実でもこうやって少しずつ学びながら職人になっていく人たちって沢山いるんだろうなと思うと本当に尊敬します。
私も何か一つ、身に着けられたらいいなぁ。
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