三浦しをん著の『舟を編む』を読みました。
2012年に本屋大賞に選ばれ、2013年には映画化、2016年にはアニメ化もされています。
物語を通して言葉の大切さを教えてくれるこの本を、ぜひあなたも読んでみてください。
作品情報
書名: 舟を編む
著者: 三浦しをん
出版社: 光文社
ページ数: 259ページ
単行本・文庫本
Kindle版有 (2024年8月現在)
この本をおすすめする人
- 熱中している何かがある人
- 本が好きな人
- 不器用な人
- 「言葉」が好きな人
あらすじ
出版社の営業部で働く馬締光也は語彙力や知識が豊富であることを買われ、新しい辞書『大渡海』を完成させるべく、辞書編集部に引き抜かれた。
そこで出会ったのはベテランの編集者、日本語研究ばかりの老学者、段々と辞書作りに情熱を持つ同僚たち、そして運命の女性──。
変わり者で不器用な馬締は苦戦しながらも、仲間たちと舟を編んでいく。
読んだ動機
有名な作品なのに一度も読んだことがなかったのですが、たまたま本屋で見かけたので購入してみました。
恐らく三浦しをん作品も初です。
感想
改めて言葉の重さや大切さを感じさせられた物語でした。
生まれた時から言葉はもう既に出来上がってて何気なく使ってしまって気にしてなかったけど、似たような言葉でも意味も違えば使い方も違ってちゃんと決まってますよね。
この本を読んだらそんな何気なく日々使ってる言葉の正しい意味が気になりました。
辞書作りの大変さも分かって、学生時代電子辞書使っていたのがなんだか申し訳ないです…。
もちろん電子辞書を作り上げた人たちだって大変な思いをして作ったと思いますが、紙の辞書だって大変な思いをして作ったんだからどっちも大切に使えば良かったなぁ。
あと辞書作りに携わる人たちの情熱にすごく心打たれました。
辞書に対して情熱を持っていなかった人だって『大渡海』に関わるうちに「やってやろう!」ってなってて、チームで何かを作り上げる楽しさが詰まっていました。
まるで自分もメンバーの一人になったようで、完成した時には胸いっぱい。
読み終えたあとすごく気持ちがよかったです。
大人になって辞書を使う機会って全然ありませんが、一冊くらい家に置いておこうかなと思いました。
そして言葉の重さや大切さを忘れずに生きていきたいです。
言葉はときとして無力だ。荒木や先生の奥さんがどんなに呼びかけても、先生の命をこの世につなぎとめることはできなかった。けれど、と馬締は思う。先生のすべてが失われたわけではない。言葉があるからこそ、一番大切なものが俺たちの心のなかに残った。
『舟を編む』三浦しをん
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